リップル(XRP)は、ビットコインやイーサリアムに肩を並べる仮想通貨です。
時価総額は2018年7月11日の時点で第三位となっており、投資対象としても注目されているアルトコインです。
ビットコインに比べて価格が安いので購入しやすいという特徴もあります。
そんなリップル(XRP)ですが、そもそもリップル(XRP)とはどういうコインなのか、その特徴やビットコインとの違い、管理におすすめのウォレットや取引所などを解説していきたいと思います。
目次
リップルとは

まずはリップルの基本的な情報をご覧ください。
表記 | リップル,Ripple |
通貨単位 | XRP |
発行上限 | 1000億XRP |
開発元 | Ripple Inc. |
公式サイト | コチラ |
ホワイトペーパー | コチラ |
リップルを開発したのは、アメリカサンフランシスコにあるリップル社です。
リップル社の創業者であるクリス・ラーセン氏は、Facebookの創業者であるマーク・ザッカーバーグ氏を上回る総資産を保有しているという事でも話題になっています。
リップルの目的と特徴

リップルは分散型台帳技術を利用して即時決済や国際送金を低コストで素早く行う事を目的として開発されました。
従来国際送金を行うとなると、銀行を介して手続きが必要で、銀行へ支払う手数料が高額であったり送金完了までに時間がかかるなどいろいろなデメリットがありました。
銀行を介した国際送金は、送金元や送金先によっては複数の銀行を中継して送金手続きが行われる為、手数料も時間もかかってしまうのです。
しかし、仮想通貨を利用すれば国際送金は銀行を介さずに行う事ができるので、時間もコストも削減できます。
そんな中でも特にリップルは優秀で、送金完了に10分から1時間ほどかかるビットコインに対し、リップルはわずか3秒程度で送金ができてしまうのです。
ビットコインとの違い

仮想通貨と言えばビットコインがやはり知名度があります。
国際送金が行えるなど共通点があるビットコインとリップルですが、両者を比較してみるとさまざまな違いがあります。
もっとも大きな違いは、管理運営する母体があるかないかです。
ビットコインはブロックチェーン技術によって完全に分散型管理となっているので、特定の企業や個人が運営管理を行っているのではありません。
それに対しリップルはリップル社が開発運営を行っています。
そのおかげでビットコインよりも素早く即時決済ができているのです。
また、万が一何かトラブルが発生した場合、リップルのように管理団体があるとすぐに対応してもらうことができます。
ビットコインの場合誰かが管理している訳ではないのでどうなるんでしょう。。。
こうしたことから、リップルは従来の中央集権型のサービスに近い形となります。
中央集権型は上記のようなメリットがある一方で、管理団体が破たんした場合のリスクを伴うというデメリットもありますので、どちらの方が良いかは一概に判断できません。
もう一点の違いは、ビットコインは発行上限が2100万枚でまだすべてのコインが発行されていませんが、リップルは発行上限の1000億枚がすべて発行済です。
まず上限枚数の数に大きな違いがあります。
どんなものでもそうですが数が少ないものほど希少価値が高まりますので、そういった理由からリップルの価格が安いのではと考えられます。
次に現在の発行枚数ですが、ビットコインはおよそ80%程発行されているのですが、残り20%はまだ未発行です。
しかしリップルはすでにすべて発行済となっています。
ただし、リップルは発行済のコインすべてが市場に流通している訳ではなく、リップル社が550億枚ほどロックアップ(保有している)しています。
このロックアップされているリップルは毎月10億枚ずつ解放されており、約4年半ほどかけてすべてのコインを解放していくことになります。
ということはリップルも結果的に今度市場に流通する枚数がどんどん増えていくという風に見えますが、一方でリップルはリップルのシステムを利用した際に手数料として利用されることで、消えていくのです。
つまり、リップルの総発行枚数1000億枚は徐々に減っていくことになります。
リップル(Ripple)とXRPの違い
イーサリアム→Ethereum→ETH
リップル→Ripple→XRP
上記3つの仮想通貨の表記を見て、多くの方が違和感を覚えるのではないでしょうか。
ビットコインとイーサリアムは通貨表記が英語表記の頭文字を使っていますが、リップルだけは全然違うんです。
このRippleとXRPの違いですが、リップル(Ripple)はXRPという仮想通貨プロジェクトを開発した民間企業です。
XRPをリップルが開発したことから「XRP」をリップルと呼ぶことも多くなりましたが、厳密にはRippleとXRPは別ものです。
XRPはXRP台帳を使った送金システムの為の仮想通貨です。
それを開発したのがリップル社です。
仮想通貨取引を行う私達からしたらこの違いなんて特に気にならないかもしれませんが、アメリカではリップル社とXRPの関係性がとても重要となっています。
というのは、リップル社にとってXRPは有価証券ではないかという風な見られ方をしているからです。
米証券取引委員会はビットコインとイーサリアムについては有価証券ではないという判断を下していますが、リップルに関してはまだ何も判断していないというのが現状です。
リップル社はXRPを開発し管理している=リップル社のもの、という風に見えてしまいますが、あくまでXRPは独立したもので、リップル社がXRPを操作することはないという見解を示しているんですね。
リップルはブロックチェーンではない

「仮想通貨」「国際送金が早くて安い」とくれば、ブロックチェーン技術を利用しているからだと、少し仮想通貨を知っている方なら想像する事でしょう。
しかし、残念ながらリップルはブロックチェーンではありません。
ではなんなのかというと、「XRP Ledger」を利用しています。
XRP Ledgerとブロックチェーンはどちらも分散型台帳ですが、不特定多数の人間がデータの承認を行えるブロックチェーンに対し、XRP Ledgerは決められた一部の人間が承認作業を行います。
XRP Ledgerはブロックチェーンと違いマイニングを行っていませんので、システムに対する負荷も少ないことから送金が完了するまでの時間が3秒程度と非常に短く、低コストなのが特徴です。
リップルのこれまでとこれから

リップルの価格は2018年7月11日現在1XRP=49円前後となっています。
2017年に1XRP=1円くらいだったところから三菱東京UFJ銀行による国際送金へのリップル採用の発表、その他の大手金融機関の仮想通貨送金実験などの話題によってリップルの価格は一気に高騰しました。
2018年頭には一時的にではありますが1XRP=400円台まで高騰しましたが、現在は1/8程度で落ち着いています。
今後のリップルについては、今年中に開始が期待されているSBIとの共同出資会社「SBI Ripple Asia」の送金プロジェクトやビルゲイツ財団と提携して構築された貧困層のための決済プラットフォーム「Mojaloop (モジャループ)」などまだまだ注目を集めそうな話題が用意されています。
大手企業からの出資や金融機関との提携によって国際送金システムがどんどん活用されていく流れとなっていますので、これからさらにリップルはいろいろなところで活用されていくことが期待できます。
リップルにおすすめのウォレット
仮想通貨は取引所に置きっぱなしにしておくと、万が一取引所がハッキング被害に遭ったり破たんした際に自分のコインを取り戻すことができなくなる可能性があります。
ですから、必ずウォレットでの管理をお勧めします。
また、仮想通貨を管理するウォレットにはいくつかの種類がありますが、安全性が高いのはWEBから完全に切り離して利用できるタイプのウォレットです。
WEBから完全に切り離して利用できるタイプのウォレットにはハードウエアウォレットとペーパーウォレットがありますが、ハードウエアウォレットはスマホやPCと接続して利用できるので使いやすくおすすめです。
リップル購入におすすめの取引所
リップルの購入で利用する取引所ですが、取引手数料がかかると取引のたびに余分な費用が発生してしまいますので、できるだけ手数料が安いか無料の取引所を利用するのがおすすめです。
リップルの購入におすすめの取引所は↓の記事で詳しくご紹介していますので参考にしてみてください。
まとめ
リップルは価格が安いので初心者の方でも手が出しやすいアルトコインです。
ブロックチェーンを利用しているビットコインと比べて送金完了までの時間が短く低コストで利用できることから、大手金融機関でもシステムが導入されるなど、今後様々なところで利用される為、今後の動きに注目しておくべき通貨と言えるでしょう。