日本の新元号「令和」が発表されたその翌日にあたる2019年4月2日、仮想通貨業界ではビットコイン急騰のニュースが駆け巡りました。
昨年11月にビットコインは大きく下落し、それ以来50万円台どころか30万円台という状況が続いていました。
そして2019年に入ってやや価格は上昇し40万円台となっていたところで、4月2日に突然価格が高騰、一時56万円台まで跳ね上がりました。
これは2019年のビットコイン最高値となっています。
また、1日の間での上昇率も最大値となっているのです。
引用元:TradingView
このビットコインの価格高騰については、一時的なものと思われていましたが4月3日現在も55万円台をキープしています。
今回、なぜビットコインの価格が高騰したのかについては、様々な憶測が流れています。
目次
ビットコイン高騰の原因とは
1.価格上昇が期待されるタイミングだった
ビットコインのチャートにレジスタンスラインを引いてみると、ちょうどブレイクが近いタイミングであったともいわれています。
[aside] レジスタンスラインとは?
レジスタンスラインとは、別名上値抵抗線とも言われており、チャート上の上値を繋いで線を引き、それ以上価格の上昇がしないと分析されるラインの事です。通常はこのレジスタンスラインを超える事はないと分析しますが、価格がレジスタンスラインを一度超えると、レジスタンスラインがサポートライン(下値支持線)に変わりさらに価格の上昇が見込まれる場合があります。
[/aside]
2.DeCurretによるSuicaチャージ対応の発表
先日ご紹介した記事「仮想通貨でSuicaがチャージ可能に?仮想通貨取引所「DeCurret」が検討」でもお伝えしましたが、仮想通貨交換業者として正式に金融庁から認可を受けたDeCurretの出資企業である東日本旅客鉄道(JR東日本)が、「デジタル通貨からSuicaへのチャージを検討」と明言しています。
この発表は仮想通貨、そして電子マネー双方にインパクトのあり、今後さらに仮想通貨の可能性を大きく広げるものであると言えます。
よって、この発表がビットコイン価格上昇の後押しになったとも考えられます。
3.大口投資家の取引による影響
今回の価格高騰について多くの専門家の口から聞かれるのが大口投資家の取引による影響です。
中でもピックアップされているのはロイター通信の取材に対して、英仮想通貨投資ファンドBCBグループのCEOであるOliver von Landsberg-Sadie氏が「大口投資家が約1億ドル相当のビットコイン取引が行われていた」と語っていたことです。
また、この取引についてはアルゴリズムによって行われたものであり、複数の取引所において一斉に取引が実行されたともいわれています。
つまり、大口投資家による大量の取引が今回のビットコインの価格上昇をさらに後押しする形となり、結果として前日比20%高を超える上昇率になったのではという事なのです。
4.新元号「令和」の影響
ビットコインが高騰する前日、日本では新元号の発表があり、2019年5月1日からは平成ではなく「令和」となる事が決まりました。
この流れを受けてネット上では「令和市場」「令和元年市場」などとも呼ばれており、長く続いたビットコインの冬の時代が平成と共に終わりを告げるのではないかとも見られています。
今後さらにビットコイン上昇の可能性は?
今回のビットコイン価格高騰も、まだいつまで続くのか、今後上昇し続けるのかあるいはすぐに下落してしまうのか、正直なところ全く予想がつきません。
ただ、これまでを振り返ると仮想通貨は2017年にバブル期を迎え、その翌年にはバブルが崩壊して、そこから数多くの新しい仮想通貨が生まれてきました。
それらは単なる投資の対象としてではなく、新しいサービスや技術と結びつき、私達の生活や文化をより便利なものにしてくれる可能性を秘めています。
その証拠に日本国内のメガバンクと呼ばれているみずほ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行はすでにブロックチェーン技術を活用したサービスの開発を進めています。
こうして仮想通貨そのものに対する認知度も上がってきて、徐々に法整備も追い付いてきましたので、今後仮想通貨は様々なところで利用されるようになると考えられます。
そうなれば、仮想通貨の代表格ともいえるビットコインの価値が上がる可能性が大いにあると言えるのではないでしょうか。
コメント